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★ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログ★

ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログです。メンバーの生い立ちから解散に至るまでの様々なエピソードを交えながら、彼らがいかに偉大な存在であるかについてご紹介します。

(その77)「THE BEATLES」のロゴは誰が考えた?(その2)

1 最初のロゴ
ビートルズのロゴの歴史をもう一度おさらいします。1961年12月17日に写真家のアルバート・マリオンが撮影した時のロゴがこれです。まだピートがメンバーだった頃ですね。1962年8月に彼は解雇されましたが、これは恐らく「THE BEATLES」のロゴのドラムキットに座る彼の唯一の写真だと思われます。

 

バスドラムのスキンにエアブラシでペンキを吹き付けたもので、「THE」の部分は装飾を施してありますが、「BEATLES」の部分は何の変哲もありません。文字も小さいし、大人しすぎてインパクトに欠けますね。どうもこの時点では、まだ仮のロゴだったようです。残念ながら、このドラムは現存していません。本来ならピートが所有しているはずですが、とっくに処分しちゃったんでしょうね。だって、もう2度と見たくもなかったでしょうから。

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(Beatlesuits.com)

2 いわゆる「バグ・ロゴ」
次に登場したのが「B」にカブトムシの角が生えたようなロゴです。これは「バグ・ロゴ」(虫ロゴ)という名前で呼ばれています。

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(multiplusbooks)

これは、前回に登場したポールの下書きを元に、リヴァプールの職人のテックス・オハラが20.5 x 59.5cmの大きさの生地にロウを塗ったコットンの帯状の布にグワッシュという水彩絵具で手書きで書いたものです。鉛筆書きの下書きを幾つか書き、最終的に同じデザインの黒色と茶色の2種類を作りましたが、ビートルズは、ロックバンドには黒色が相応しいとそっちを選びました。

 

オハラは、茶色の方を捨てずに記念に取っておきました。彼は、それを約30年後にボナムスのオークションに出品したところ、£8,400(日本円で1,148,857円)で落札されました。しかし、オハラは、普通なら捨てていたはずのものを良く保管しておきましたね。お陰で貴重な資料が一つ残されました。彼自身もビートルズの歴史にちょっとだけ貢献することができて、嬉しかったでしょうし。

 

下の写真は、1963年2月17日の「Thank Your Lucky Stars」というテレビ番組に出演した時のものです。これは、リンゴが初めて演奏した「The Beatles」と書かれたバスドラムです。しかし、テレビに出演するというのにもう少し体裁良くできなかったんですかね?いかにも手作り感満載なんですが(^_^;)まあ、このデザインもそれなりに悪くはありませんが、手書きだけにチープな感じが否めません。

 

ただ、解雇したピートがドラムキットを持って帰ってしまい、収録までに急きょ用意しなくてはならず時間がなかったのかもしれません。でなけりゃいくら何でも布を貼り付けたりしないでしょう、学園祭に出演したアマチュアバンドじゃないんだから。もっとも、ビートルズは、このデザインも気に入らなかったんでしょうね。それで、さらに新たなロゴのデザインを注文しました。f:id:abbeyroad0310:20160731005025j:plain3 「ドロップーT」ついに誕生!
ブライアンは、机の引き出しから紙切れを取り出し、アービターに手渡しました。そこには2種類の雑に書いたロゴの下書きがありました。彼の注文は、ただ「BEAT」の文字を強調してくれという至ってシンプルなものでした。

 

注文を受けたアービターは、急いで新たなロゴのデザインを紙切れにいくつか描きました。彼は、その内の一つを取り上げ、ブライアンの注文通り、Bの字を拡大し、Tの縦棒を下に長く伸ばした文字で「beat」という言葉を強調しました。残りの文字は左右対称にして高さを同じに合わせました。そう、これこそ正に後世に残る記念すべき「ドロップーT」ロゴだったのです!そのデザイン料としてDrum Cityは5ポンドをもらい、地元の職人のエディ・ストークスがドラムの上に描きました。それがこれです。

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(julienslive.com)

もう見慣れているからかもしれませんが、何度見ても素晴らしいデザインです。ブライアンは、細かい注文を付けたわけではなく、あくまでアービターの発想とストークスの腕前による産物でした。リンゴもブライアンもその出来栄えに満足し、様々な変遷を経て来たビートルズのロゴも、これでやっと落ち着きました。これ以降、デザインは、マイナーチェンジこそすれ、大きく変更されることはなくなりました。

 

結果論ですが、ビートルズがブレイクする前に完成させておいて正解だったですね。ブレイクした後だったら、高額なデザイン料を払うか、売上の何%かをロイヤリティーとして支払うという契約をしなければならなかったでしょう。いや、ホントはもうイギリスではブレイクしてたんですが。

 

そして、この記念すべき初代のドラムは、1963年5月12日放送の「Thank Your Lucky Stars」でお披露目されました。そして、1964年2月4日、パリのオリンピア・シアターでのコンサートを最後に公の場から姿を消しました。

 

4 ローリング・ストーンズのロゴはどうやって誕生した?
余談ですが、ローリング・ストーンズのこれまた有名なあのロゴは誰がデザインしたかご存知ですか?あれは、1969年にミック・ジャガーが当時王立芸術大学の学生に次のアルバムのためにデザインを作ってくれと頼んだんです。そう、これです。

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(creativeblog.com)

ジョン・パッシェという24歳の学生がその仕事を50ポンドで引き受けました。何とたったの50ポンドですよ!もし、その時、売上の1%でも彼に支払うというロイヤリティー契約にしておけば、とうの昔に億万長者になってたところです。だって、あのロゴは、その後ありとあらゆるところで使われてますもん。パッシェ自身もまさかあのロゴがあんなに受けるとは夢にも思わなかったそうです。世の中何が受けるかホントに分かりませんねf^_^;

 

5 リンゴ、「ドロップーT」ロゴのドラムキットを受け取る
1963年5月12日、リンゴは、新品のラドウィッグのドラムキットを受け取りました。それにはパイステ社の新品のシンバルがセットされ、Drum Cityの店員のジェリー・エヴァンスバーミンガムの「Alpha Television Studio」に届けました。そこは、ビートルズが「Thank Your Lucky Stars」に出演を予定していたスタジオでした。

 

そのキットには20インチのバスドラム、12×8インチのタムタム、14×14インチのフロアタム、ラドウィッグの既製品にはなかったジャズ・フェスティバルの木製のスネアが揃っていました。これこそ記念すべき「ドロップーT」ロゴ入りのビートルズのドラムキット第1号です。

(参照文献)THE BEATLES BIBLE, Bonams, Beatlesuits.com

(続く)