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★ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログ★

ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログです。メンバーの生い立ちから解散に至るまでの様々なエピソードを交えながら、彼らがいかに偉大な存在であるかについてご紹介します。

(その94)映画「エイト・デイズ・ア・ウィーク」を観た!(その7)

ビートルズ ポップス 洋楽

1 字幕のお話の続き 

字幕では、ビートルズが初めてビートルズスーツの製作を「仕立て屋」に依頼したと出てくる箇所ですが、本当は具体的な人物(べノ・ドーン)を指しているんですね。ただ、最初に翻訳した松浦氏が人物名を出したところで観客は何のことだか分からないだろうから、あえて仕立て屋と翻訳したんです。ルビを入れることも検討したのですが、見栄えが悪いので入れませんでした。f:id:abbeyroad0310:20161102005559j:plain

(The Culture Concept Circle)

ドキュメンタリーであることを貫けば忠実に翻訳しないといけませんが、意味が通じなければどうしようもないので、そういうところは臨機応変に対応したということなんでしょう。これは洋画に関してはみな同じです。海外のスラングジョークなどは、そのまま翻訳しても絶対通じませんから。

 

藤本氏は、もうこれで最後という一日に画面を見ながら、気付いたところで手を挙げて修正を指示しました。映画を観ながら修正すべき字幕が出てくるとそこで画像を止めて、字幕の位置を変えたりとか文字を半角ずらしたりとか、20カ所ぐらい5~6時間かけて結構細かい指示をしたんだそうです。今は、コンピューターを使ってそんな作業は直ぐできるんですね。

 

MCでデイジー・ミス・リジーを1曲目と紹介している箇所があり、間違いなので訂正しました。もっとも元の台本には1曲目とは書いてないので、ホントは字幕を付けちゃいけないところですがね。

 

シェイスタジアムも最初は歌詞が入っていたんですが、作業で削除しました。最後のMCのところも「最新のレコーディング」と字幕が入っていますが、正しくは「最新のレコード」であり、微妙にニュアンスが違っているそうです。まあ、観客で気付いた人は殆どいないでしょうが。

 

2 ホントの裏話

この映画は、本当はキャンドルスティックパークのコンサートの50周年記念日に公開する予定だったんだそうですが、ポールからの返事が遅くて延び延びになったんだそうです。忙しくてなかなか返事してくれなかったみたいですね。字幕の作業がギリギリになったのもそのシワ寄せが来たからだそうです。

 

プレミアショーも何で現地時間で木曜日なんだ、せめて金曜日にやったら良かったのにという声があったんですが、それもポールの都合に合わせてイヴェントを組んだからのようです。リンゴは割と早く返事してくれたとか(笑)

 

女優のウーピー・ゴールドバーグが着てたTシャツは、元々くまのプーさんのデザインだったそうです。しかし、当然のことながら、そのまま使用したらディズニーからクレームが来る恐れがあるので編集で消されてしまいました。撮影している時は気が付かないもんなんですね。

 

藤本氏が7月にラフを観た時より何曲かプラスされたそうです。相当ギリギリまで編集作業をやっていたんですね。

 

シェイスタジアム・コンサートではVOXの100Wのアンプを使用しましたが、そんなのじゃ全然パワーが足りないので、館内放送用のスピーカーも使用しましたが、サウンドはかなり酷かったんですね。現代のようなPAがありませんでしたから、そんな中で何万人もの前でライヴをやったこと自体が信じられないですね。

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(thebeatleseightdaysaweek)

プロデューサーのジャイルズ・マーティンは、演奏が全然聴こえないので観客の絶叫のヴォリュームを落としました。まあ、当時、あそこにいたら、大型のスクリーンもありませんでしたから、豆粒のように小さなビートルズを観に行っただけということになりますね。でも、その場にいて、なおかつこの映画も観られた人は一番幸せなんじゃないでしょうか?

 

それにしても、そんな劣悪な環境で完璧な演奏ができたビートルズが凄すぎますよ。

 

日本の映像では顔にボカシが入っていますが、あれは警視庁から提供された画像なので、プライヴァシー保護の観点から警視庁からボカシを入れることを条件に提供されたからだそうです。

 

イギリスへ帰国してから、ポールが前座の演奏について感想を述べていますが、実際には楽屋にいて殆ど聴いてはいなかった、たまたま聴こえたんじゃないだろうかということです。楽屋入りする時間も遅くて、前座が始まるか始まらないかという時間だったので、恐らくちゃんと聴いてはいなかったんでしょう。

 

武道館公演の初日は、ビートルズが殆ど眠らず、リハーサルなしで演奏したこともあって、かなり手抜きで酷い仕上がりになっています。おまけに観客が静かだったもんだから、今まで観客の絶叫で聴こえなかった自分たちの演奏が良く聴こえて、その酷さにメンバーがショックを受けたんですね。もっとも、翌日の演奏では持ち直して、最終日が一番良い仕上がりになってます。

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(PodOmatic) 

元々1965年の時点でライヴはもう止めようという話が出ていたんだそうです。1966年の初めの3か月も休暇を取ってました。日本公演は、彼らがライヴを止めるギリギリで間に合ったわけですね。今から思うとホントに実現して良かったなと思います。

 

元々もう止めようと思っていたところに、武道館公演の仕上がりの悪さがダメ押しして、ライヴを止めるキッカケの一つになったかもしれません。その後、フィリピンで酷い目に遭い、ジョンのキリスト発言に端を発したバッシングを受け、もういいやって感じたんですね。

 

遡って考えると、ビートルズがライヴを止めた究極の原因は、彼らがノーザンソングス社と交わした契約、つまり、いくらレコードが売れても彼らには印税が一銭も入らないという契約ではなかったかと思います。そのためにライヴをこれでもかという程、スケジュールに詰め込むしかなかった。しかし、あまりの過密スケジュールとファンやマスコミの過熱ぶりに嫌気が差してしまったというところでしょうか。

 

返す返すもあんな契約をしてしまったことが惜しまれます。もっとマトモな契約を結んでいたら、もう2〜3年解散は先に延びたかもしれません。

 

3 ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウルのCDについて

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The Beatles

ジャイルズがリマスターしてリリースされましたが、当初は、「ベイビーズ・イン・ブラック」が初めて収録されたとアナウンスされていました。実際には、過去に「リアル・ラヴ」のカップリング曲として収録されているので初収録ではないんです。

 

藤本氏が、何で初収録とアナウンスしてるんだとユニバーサルを通じてアップルに問い合わせたところ、リアル・ラヴが初登場したときは1965年8月29日のMCで、本編は8月30日だった。今回はMCも8月30日になっている。だから違うんだという理屈だそうです。

 

って、MCが変わっただけで演奏は一緒じゃないか!ほんとにアップルって…(-_-メ)もう止めときましょう。まあ、最終的にはそのアナウンスは削除するということになったそうです。流石にアップルもやり過ぎだと思ったんでしょうね。 

 

4 終わりに

これでやっとこの映画のお話は終わりです。文中で書いたように映画の字幕とDVDの字幕は何ヵ所か変わりますから、映画を観た方は、どこがどう変わったか見つけてみて下さい。相当記憶力に自信がないと無理でしょうけど(^_^;)

 

後、DVDでも「ここが違ってるぞ」とSNSで指摘するのも面白いですよ。映画ファンでも間違い探しをするのが趣味の人っているんですよね。それがビンゴだったら自慢できますよ。私は、そんな自信はないのでやりませんけどね(笑)

 

5 おまけ

「スタジオラグにおこしやす-バンド・音楽・楽器のお役立ちWebマガジン」にも寄稿しています。こちらもよろしくお願いします。

www.studiorag.com

(続く)

 




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