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★ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログ★

ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログです。メンバーの生い立ちから解散に至るまでの様々なエピソードを交えながら、彼らがいかに偉大な存在であるかについてご紹介します。

(その111)ジョン・レノンのギターテクニックについて(その6)

ジョンのギター・テクニックのお話は、いよいよ今回で最後になります。

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1 アイ・ウォント・ユー(シーズ・ソー・ヘヴィー)

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シー(彼女)とはもちろんヨーコのことを指しています。まあ、色んな意味で「重かった」んでしょうね(^_^;)

 

ジョンは、この作品でもリードギターを弾いていますが、メロディーラインをヴォーカルとユニゾンで弾きつつ、チョーキングを入れてヨーコに対する想いの丈を吐露しています。もう、彼女にゾッコンでどうしようもないという心情が伝わってきますね。

 

サビのコーラスの「へヴィ~」の部分では、あえてゆったりとした8分音符をしっかりと置いていく感じで、サウンドに重厚さをもたせています。

 

ソロは、ジョンだとする説もありますが、ジョージ説の方が有力なようです。

 

2 レボリューション

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ジョンの狂おしいまでのイントロが鳴り響き、歪んだギターサウンドが作品全体で咆哮しています。60年代、東西冷戦のさなかで若者たちが未来に絶望している世界を変えたいという、彼のほとばしる情熱がそうさせたのでしょうか?彼のブルージーなギターサウンドの真骨頂ともいえる作品です。彼自身も自分のギタリストとしての腕を見直したようです。

 

この曲でジョンは、ジョージと共にツイン・リードギターを弾いていますが、強烈なディストーションを掛けています。ギターをアンプではなくレコーディング・コンソールに直接接続し、チャンネルに過負荷を掛けてファズサウンドを作り出したのです。

 

エンジニア・スタッフに無断で機材を使用したんですが、下手をすると機材がいかれてしまったかもしれません。いかに大物とはいえやり過ぎですね(^_^;)しかし、そのおかげで他の楽器も含め、コンプレッサーとリミッターを通して強烈なサウンドが爆発しました。

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3 ゲット・バック

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この作品でもジョンは、リード・ギターを弾いています。一つには、レコーディング中にポールとジョージが口論になってしまい、ジョージが一時的にビートルズを脱退したために、リードギターが不在になってしまったことがあります。

 

もう一つは、シングルA面が自分の曲ばかりになってしまったので、ポールがジョンに気を遣ってリードギターを任せたということです。

 

偶然がもたらした産物ですが、おかげでジョンのカッコいいギターソロを聴くことができます。ビートルズ時代に彼が弾いたソロの中でも、3本の指に入る位人気があります。

 

 

ジョンは、エフェクトを掛けないレアのままのサウンドを出しています。まず、イントロで、E弦の5フレットでパワーコードを使用して力強いサウンドを出しています。あの「トットトットット」というところですね。

 

ここでも小指を巧みに使って、チャック・ベリーっぽい古典的なロックンロール・スタイルを取っています。「Get Back」というヴォーカルのところはメロディーラインを弾きながら、アップダウンストロークで「チャカチャカチャ~ン」ってな感じでカッコよく決めてますね。

 

そして、ソロに入るとチョーキングで雰囲気を盛り上げています。「ゲットバック(原点に帰ろう)」というポールの提案を受けてか、オールドロックのスタイルを採り、シンプルながら抜群のセンスを見せています。何度聴いてもカッコいいですね。

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4   アイヴ・ガッタ・フィーリング

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何といってもイントロのアルペジオの荘厳ともいえるソリッドなサウンドがたまらなくカッコいいですね。

 

コード進行は、ADのみの繰り返しと至ってシンプルですが、Aのロー・コードで、人差し指で2フレットを4弦までセーハして小指で1弦5フレットを押さえて弾き、その後2弦3フレットと4弦4フレットをハンマリングして弾いているようです。

 

 

ポールが「イェー」とシャウトするとこは、強烈なストロークでヴォーカルをサポートして一気に盛り上げています。全体的にソリッドなサウンドで、ポールのテンションを上手く引き出しています。サビでポールが早口でまくしたてて最高に盛り上がるところは、E-G-D-Aのローコードを激しくストロークしています。

 

そして、エンディングでは、4音からなるコードを2フレットから1フレットずつスライドさせてはまた戻るという弾き方で、リスナーをワクワクさせつつ終わっています。 

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5   フォー・ユー・ブルー

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ジョンは、ヘフナー5140ハワイアン・ラップ・スティール・ギターを膝の上に置いてスライドバーでギターを演奏しています。このような奏法を採用したのは、おそらくこの作品だけでしょうが、これがまた絶妙な味わいを醸し出しています。

ジョージが間奏で「エルモア・ジェイムズ(50年代に活躍したスティール・ギターの名手)じゃないんだぜ(笑)」とジョンに語り掛けていますが、ジョージもこのアレンジを気に入ってたんでしょうね。

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6 ジ・エンド

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この作品では、誰がギター・ソロを演奏するか決めていませんでした。「じゃあ、3人でやろう。」とポールがジョンとジョージに提案し、2人も同意してギターを携えてスタンバイしました。ですから、このソロは完全なアドリブで3人が思い思いに演奏したのです。

誰がどのパートを演奏したかについては諸説ありますが、演奏のスタイルから最初はポール、続いてジョージ、最後がジョンだとするのが通説だと思います。

ジョンは、ジャンキーなファズ・サウンドを出して存在感をアピールしました。このソロの競演は見事という他ありません。長年一緒にプレイしてきた3人だからこそできた、ピタリと息の合った神業です。もはや解散寸前の彼らでしたが、この時だけはツアーに明け暮れていた頃のように一つになれたのです。

 

そして、リンゴもビートルズ時代としては、最初で最後となったドラムソロを演奏しました。こんな素晴らしい演奏が即興でできる程息がピッタリ合っていたのに、なぜ解散してしまったのでしょうか?

 

それぞれのパートをアマチュアギタリストに再現してもらいましょう。

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7 アクロス・ザ・ユニヴァース

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この作品は、何といってもイントロの美しいアコースティックギターの調べが決め手ですね。歌詞とともに広大な宇宙を感じさせる美しい曲です。中指と薬指を1弦2フレットから一気に10~11フレットにスライドさせることで、全体的にアンニュイな曲調にちょっとしたアクセントを入れています。

 

8 最後に

書き忘れていましたが、そもそも2本のギターにそれぞれ違う役割を持たせたのは、ビートルズ自身の発想ではなくプロデューサーのジョージ・マーティンの発想でした。それまでは、ソロを除いて同じコードを同じポジションで弾くことが多かったようです。

 

しかし、マーティンは、せっかくギターが2本あるのだから、それぞれ違う役割を持たせた方がアレンジに幅が出ると考えたのです。結果は皆さんがご承知のとおりであり、バンドの持つ魅力が一気に増大しました。

 

ジョンはホンネではリードギターをやりたかったようです。何しろリーダーですし、人一倍目立ちたがり屋でしたから(^_^;)ポールがベースを担当した時と同じように、必ずしも自ら望んでいたわけではなさそうです。ただ、自分のテクニックがそれ程優れてはいないこともちゃんと分かっていましたし、メインヴォーカルもやらないといけないのでそこはジョージに譲り、自分はリズムギターに回りました。

 

どうやら「リズムギター」という呼び方もジョンが名付けたようです。「バックギター」あるいは「サイドギター」というのが本来の呼び方だったようですが、それだといかにも裏方っぽい感じがしたからかもしれません。

 

しかし、リズムギターを担当すると決まった以上は、最高のパフォーマンスを聴かせてやるという意気込みでいつも臨んでいたのです。ですから、彼は、リズムギタリストとして誇りを持っていました。

 

さて、ジョンのギター・テクニックについてのお話しは以上です。書き始めた時は、オール・マイ・ラヴィングの三連符で終わってしまうのではないかと不安でしたが、掘り出してみるとあるわあるわ、こんなに長くなるとは思いませんでした(^_^;)

(参照文献)All You Need Is The Beatles, the Complete BEATLES Recording Sessions

(続く)

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