★ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログ★

ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログです。メンバーの生い立ちから解散に至るまでの様々なエピソードを交えながら、彼らがいかに偉大な存在であるかについてご紹介します。

パティ・ボイドのトークショーに参加しました(427)

トークショー終了後の撮影会のショット

トークショーのポスター

1 日程が追加された

(1)このチャンスは逃せない

写真集の表紙

2025年6月5日、タワーレコード渋谷店で開催されたパティ・ボイドのトークショーに参加してきました。彼女は、ジョージ・ハリスンエリック・クラプトンの妻だったことでも有名です。この機会を逃してしまうと、次があるかどうかわからないので参加することにしました。

実は、6月3日のトークショー&サイン会の抽選に外れてしまったんです。諦めていたら追加の日程が公表されたので、申し込んだところ今度は運よく参加できました。これは推測ですが、予想以上にたくさんのファンが申し込んだので、パティと主催者が話し合って、少しでも多くのファンに来てもらおうと日程を急遽追加したのではないかと思います。

(2)コスプレした女性も

サインがもらえなかったのは残念ですが、この抽選でも外れた方がおられるのでそれを思えば当たっただけでもラッキーだと思います。それに席も前から4列目と結構いい席で、パティの姿がはっきりと見られました。お年は召されていますが、相変わらずチャーミングな方ですね。

私の前の席には髪をブロンドに染め、1960年代のパティのヘアスタイルでサイケデリックな服装に身を包んだ若い女性が座っていました。年齢はパティの孫位に当たると思うのですが、コスプレまでして参加するのですから、パティの人気は時代を超えていますね。他にもコスプレしていた方がいましたし、私の隣の方もその日ではないのですが、映画「ハードデイズナイト」のコスプレをした写真を私に見せてくれました。

 

 

2 数多くの写真が展示

通訳は、ピーター・バラカンさんでした。パティは、モデル出身ですがカメラマンとしても有名ですよね。写真集もたくさん出していますし、会場内にもたくさん彼女が撮影した写真が展示されていました。1枚何十万円という値札がつけられていました。

トークショーは、彼女がモデル として撮影された写真や、彼女自身がカメラマンとして撮影した写真をスライドショーにして進められていきました。最初に、モデルをしていた頃の彼女の写真が大きくスクリーンに映し出されました。

パティは、1962年、18歳の頃からモデルとしての活動を始めました。モデルをしていた頃の彼女は、本当に可愛らしくてスタイルも抜群で脚がスラっと長くて綺麗ですね。ちょうど、世界で初めてミニスカートが流行した時期でした。

 

 

3  スウィンギング・ロンドンの具現者

(1)ロンドンが流行の最先端だった

パティとツイッギー

1960年代のロンドンは「スウィンギング・ロンドン(Swinging London)」の発信地になっていました。スウィンギング・ロンドンとは、1960年代のロンドンで花開いたファッションや音楽などストリートカルチャーのことであり、ミニスカートやサイケデリック・アートなどがその代表とされています。もちろん、ビートルズもその一つです。世界の流行の最先端を走っていたんですね。

パティは、モデルの仕事でパリに行ったのですが、若者たちのファッションを見て、みんな長いスカートを履いて、昔の流行をそのまま引きずっているようで古臭いと感じたそうです。ですから、ツイッギーがミニスカートで颯爽と登場した時、おそらく世界中が仰天したでしょう。

ツイッギーは、パティより少し年下ですが同じくモデルの仕事でパリを訪れていて、そこで パティと出会い、親しくなりました。彼女たちが一緒にモデルとして撮影された写真もショーで紹介されました。

(2)モデルとして活発に活動

ストリートでジャンプするパティ

カメラマンのディヴィッド・ベイリーやテレンス・ドノヴァンも盛んにパティをモデルとして起用しました。彼女がミニスカートをはいて、ロンドンのストリートで元気よく弾けるような笑顔でジャンプしている写真が紹介されました。面白かったのは、通りすがりのおばさんたちが「何、この娘?」と呆れたような表情で見ていたところです。

もう1枚、ストリートで彼女は大きく両脚を開いて上半身をひねって、腰に手を当ててこちらを向いている写真があるのですが、本当に綺麗なスタイルでうっとりします。カメラを構えているおじさんたちが写り込んでいるのが残念ですが。

4 映画「ア・ハード・デイズ・ナイト」への出演

(1)映画に出演するとは知らなかった

映画に出演した時のエピソードについても話してくれました。彼女は、モデルの仕事だと思って写真を撮影したのですが、それは、映画出演のオーディションに提出するための写真だったんです。制作サイドは、ビートルズにピッタリ似合う可愛い女の子を探していて、彼女が選ばれたようですね。

彼女は、映画の出演が決まったと言われて驚き、自分は女優じゃないから演技なんてできないと断ろうとしました。しかし、セリフを一言だけ言えばいいからと説得されて出演したのです。普通の女の子だったら、ビートルズが主演の映画に出演できると聞いただけで飛び上がって喜びますけどね。

(2)幸運はどこにあるかわからない

ジョージとパティ

マネージャーが彼女に事情を話さなかったのは、映画に出演するなんて話をしたら、絶対に彼女が断るだろうとわかっていたからでしょう。人間どこにチャンスが転がっているか分かりませんね。あの映画で彼女は、今でもコスプレされるほどの人気者になり、ジョージと出会って結婚したのですから。

パティが高級車を運転している写真が披露されましたが、これは、モデルとしてではなく、シャンプーのCMに出演した時のものです。彼女が車を運転して車の洗車機に入り、ついでに自分の髪もシャンプーするという設定でした。1回で撮影は終わらず、3、4回撮り直したそうです。そのたびに濡れた髪を乾かして、セットしなければならなかったので大変だったとか。

 

 

5  ブライアン・エプスタインの死

(1)イーシャーへの移住と超越瞑想(TM)との出会い

インドを訪れたパティ、ジョージ、リンゴ、ジェーン・アッシャー

ビートルズは、ロンドンに住んでいましたが、ファンが自宅に押しかけてくるようになったので、マネージャーのブライアンの勧めでポール以外は郊外に住むことにしました。ジョージとパティは、イーシャーのとても大きな家に住むことにしました。壁に何も書かれていなかったので、ジョージとパティが一緒にペンキでサイケデリックな絵を描きました。彼らの友人もここを訪れたのですが、彼らが留守の間に「ここに来たよ」とペンキで落書きして帰ったそうです。

60年代、物質文明に多くの先進国の人たちが疲れていた時、東洋思想が注目を浴びました。パティは、創始者マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーがロンドンで講演すると聞き、ジョージと一緒に講演会に行き、超越瞑想を体験したのです。それには他のメンバーも興味をそそられ、全員でヨーギーの下で修行をすることになりました。

(2)ブライアンの死

ブライアンを失った直後の虚ろな表情のジョージ

ウェールズのバンゴールで修行中の彼らにブライアンの訃報が突然届いた時、全員がとてもショックを受けました。パティに言わせると、ビートルズは、子どもがそのまま大人になったようなものだった。彼らは、ビジネスをすべてブライアンに任せて音楽活動に専念していたので、彼の死により突然路上に放り出されたように感じ、これからどうすればいいかわからなくなって、みんな困惑していたとのことでした。

その後、彼らはインドへ修行に生きましたが、ジョージ以外の3人は、1人また1人とロンドンへ帰って行きました。しかし、ジョージだけは長らくインドに留まっていました。インドのゆったりとした時間が気に入っていて、ファンやマスコミに追いかけ回されるロンドンへ戻るのはごめんだという気持ちになっていたようです。その時のジョージをパティが撮影した写真も披露されましたが、薄暗い部屋でジョージが虚ろな目でカメラを見つめている姿が印象的です。

 

 

6 カメラマンに転身

(1)自分も撮りたくなった

パティが撮影したエリック・クラプトン

パティは、モデルとして活動していましたが、写真を撮られているうちに自分も写真を撮ってみたいと思うようになりました。撮影の技術をカメラマンから学び、プロカメラマンとして活動するようになったのです。

彼女の強みは、どんな大物でも被写体にできたことですね。彼らは、彼女の前ではとてもリラックスしていました。プライベートの著名人を撮るなんて、プロカメラマンでも難しいことですが、彼女は、易々とその空間に入っていき、リラックスしている著名人たちを次々と撮影していったのです。

女性を海岸の岩場で撮影した写真は、ロングヘアの女性が思いっきり顔を空に向けた瞬間に、たまたま背後の岩に波が当たって、彼女が水を噴水のように吐いているように見えるショットになりました。偶然の産物とはいえ、こんな写真を撮れたのはさすがですね。

(2)ファンとの質疑応答

ビートルズのどの曲が好きかという質問に対して一つには絞れない、どの曲も好きでその日の気分に合わせて、アルバムから選んだ曲を聴くという感じだと答えていました。

いつもカメラを持ち歩いているのかという質問には、大抵持ち歩いているが持っていない時に限って、良いシーンを見つけて残念に思ったりすると答えていました。

余談ですが、会場で藤本国彦先生とお会いしました。せっかくなので、自著の「あなたの知らないビートルズ」をプレゼントしてきました。先生に読んでいただけるのは光栄ですがちょっとビビりますね。

(続く)

 

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