ジョンやポールと親交のあったスチュアート・ケンドールさんからメッセージを頂きました。ジョンの素顔についてのお話です。
ジョンは、世間では「皮肉屋」「辛辣な批評家」などと言われることが多かったのですが、実際の彼は、むしろ繊細で傷付き易い人だったのではないかと、私は予てから疑問を持っていました。それで、その疑問をケンドールさんにぶつけてみました。すると、私が思った通り、ジョンは、4人の中で最も心が優しく傷付き易い性格だったそうです。
とここまでで、彼は約束があるとのことで中断しました。というのも、彼は60年代に活躍した有名な写真家のディヴィッド・ ベイリーと会うことになっていたからです。彼は、ジョンとポールの写真をたくさん撮影しています。
ビートルズ以外だとこういった作品ですね。
もっとも、彼自身はストーンズの大ファンで、ビートルズのことを「子どものバンド」と呼んでいました。彼はブルースが好きだったからです。そしてポールのことは、「可愛い」と言っていましたがジョンのことは「***」と言っていました(とてもダイレクトに表現できない酷い言葉です(♯`∧´))
ベイリーは、若くて気難しく、荒々しい性格の写真家でした。彼はジョンのことを「***」と呼んでいましたが、ケンドールさんに言わせれば、もちろんそんなことはありません。ジョンは、シャイでいつも不安を抱えており、自分が嫌いな人やよく知らない人に対しては、その人から距離を取るためにわざと攻撃的な姿勢を見せていたのです。
ところで、ジョンが猫好きだったと言うことを皆さんはご存知でしたか?彼は、ミミ叔母さんが飼っていた猫をとても可愛がっていました。また自分でも何匹か猫を飼っていました。彼が飼っていた猫は、みんな彼に似た一人ぼっちの野良猫でした。
ジョンの言葉です。"Although I laugh and I act like a clown, beneath this mask I am wearing a frown." (僕は、道化師のように笑い、行動しているけど、その仮面の下にはしかめっ面をした自分がいるんだ)これ、そのまま歌詞にできる素晴らしい表現ですね。彼は、どのコンサートでもステージに上がる前はとても神経質になっていて、良く楽屋の洗面台で吐いていたのです。
いや、驚きました。ジョンがそこまで繊細だったとは。彼がステージで見せるパワフルで陽気な姿からはとても想像できません。 そんな話を聞いて改めて彼のステージを観ると、何だか目頭が熱くなってきました。「ジョン、ムリしてたんだね。」彼は、「Help!」という傑作を世に送り出しましたが、良く言われるようにあれは彼の魂の叫びだったんですね。
(参照文献)
HANTOMMO, Modern Art Curiosity, Beatle Photo Blog, Joel Burden, Twin, Mail Online
(続く)