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★ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログ★

ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログです。メンバーの生い立ちから解散に至るまでの様々なエピソードを交えながら、彼らがいかに偉大な存在であるかについてご紹介します。

(その114)ビートルズのDNA、チャック・ベリーについて(その1)

ビートルズに多大な影響を与えたチャック・ベリーが2017年3月18日に亡くなりました。彼は、正にロックンロールの神様であり、ギターの神様でした。今回は、予定を変更してビートルズと彼との関係を中心にお話しします。ホントは、「ビートルズが影響を受けたアーティストたち」というテーマでいずれ取り上げるつもりでしたが、チャックの訃報に接し、急きょ取り上げることにしました。「chuck berry」の画像検索結果

1 チャック・ベリーのDNAは、ビートルズに受け継がれた‼️

チャック・ベリーは、少年時代の4人のビートルたちに多大な影響を与えました。ビートルズは、数多くのアーティストから影響を受け、自分たちのサウンドを作り上げましたが、なかでもチャックは最大級の影響を与えたといえるでしょう。彼らは、レコードから流れてくる彼のロックンロールに熱狂したのです。彼のサウンド、ソウルは、ビートルたちのDNAに確実に刻み込まれました。 

2    ロックンロールの創始者

そもそも、ジョン・レノンが仲間を集めて「クオリーメン」というアマチュア・バンドを結成しようと考えたのは、チャックのロックンロールに完全に魅了されたからです。ジョンは、後に「ロックンロールという言葉を他の言葉に置き換えるとすればチャック・ベリーだ」とまで断言しました。それほど若きジョンがチャックから受けた影響には絶大なものがあったのです。

「quarrymen」の画像検索結果 

チャックは、リトル・リチャード、ファッツ・ドミノ、アイク・ターナーらと並んで「ロックンロールの創始者」的な存在です。この中でも恐らく筆頭に挙げられる人物でしょう。それまで黒人が演奏していたブルースと白人が演奏していたカントリーとの間には、人種の違いという乗り越えられない大きな壁があったのです。お互いが自分の所属する人種と違う音楽を演奏することはタブーとされていました。今では信じられない話ですが。

 

しかし、ロックンロールの創始者たちは、この壁をあっさりと乗り越えてしまったのです。実は、ロックンロールの起源には諸説があり、明確に断定はできないんですが、ブルースから発展したリズム・アンド・ブルースとカントリーが融合して誕生したとする説が有力に唱えられています。

 

そして、彼らが生み出したサウンドは白人の魂を揺さぶり、もはや白人も聴くだけではなく自分で演奏したいと思うようになったのです。それまでは、人種により演奏する音楽まで区別されていたのですが、そんな区別などできなくなってしまいました。音楽は、人種差別をも乗り越えたのです。 

 

もっとも、彼がはからずも人種差別解消の端緒を開いたのですが、彼自身は、やはり人種差別に苦しめられ続けることになります。「彼が白人だったら、エルヴィス・プレスリーのように大成功を収めただろう。」と後々まで語られることになりました。

3 ミュージシャンとしての成功

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チャックは、音楽の基礎を学び、幅広いジャンルの音楽を習得しました。やがて、ブルース界の巨匠、マディ・ウォーターズにその才能を見出され、チェスレコードを紹介されます。チェスレコードは、チャックが自作した曲を見るなり直ちに彼と契約しました。その曲は、1955年に「メイベリン」としてリリースされ、R&B部門でチャート№1、ポピュラー部門でも№5を獲得し、大成功を収めます。

 

この曲は、それまでのブルースでもカントリーでもない、ロックンロールという新たなジャンルの曲として人々は歓喜して受け入れました。リズム・アンド・ブルースのビート、カントリー・ギターのリック、そしてシカゴ・ブルースを巧みにブレンドし、そこへストーリー性のある歌詞を載せたことにより、音楽史家の中には、このメイベリンこそが最初のロックンロールであると主張する人もいます(ビル・ヘイリー・アンド・ザ・クリケッツのロック・アラウンド・ザ・クロックだと主張する人の方が多数派のようですが)。

 

チャックは、その後も「ロール・オーヴァー・ベートーヴェン」「トー・マッチ・モンキー・ビジネス」「スクール・デイズ」「ジョニー・B・グッド」と次々とヒットを飛ばしました。

4    シンガー・ソングライターの地位を確立

当時常識だったコンポーザーとプレイヤーは別という分業制を覆し、プレイヤー自らが楽曲を制作し、楽器を演奏しながら歌うという「シンガー・ソングライター」というプレイスタイルも彼が初めてではありませんが、彼が導入したことによる影響は大きいものがありました。コンポーザー自らが演奏することで、観客にダイレクトに自分の想いを伝えることを可能にしたのです。しかも、彼の歌詞にはストーリー性がありました。これによりポピュラー音楽の芸術性が一気に高まったのです。

 

例えば、名曲「ジョニー・B・グッド」の歌詞を見てください。一人の素晴らしいギターの才能を持った少年が、やがて偉大なギタリストとしてスーパースターになっていく姿が目に浮かぶではありませんか!ただサウンドだけではなく、歌詞を聴いてもその夢のある世界にウキウキしてきます。

 

ビートルズのような少人数で編成されるバンドではなく、ビッグバンド・スタイルとはいえ、彼のスタイルは画期的なことでした。彼がレイ・チャールズ、リトル・リチャードらとともに活躍したことで、彼らに続いてシンガー・ソングライターが次々と登場することになりました。  

5 エレキギターという最強の武器

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チャックがメジャーデビューする前にエレキギターは既に普及していましたが、彼は、それがロックンロールにとって重要な武器になることに気づき、ギター・リフを開発するなどエレキギターがもつ魅力を最大限に引き出し、ロックンロールが大衆に受け入れられることに大きく貢献しました。

 

彼の巧みなヴォーカルとエレガントで華麗なギター・リフは多くの人々を魅了しました。彼がロックンロールを誕生させたことにより、人々が曲を聴きながらダンスできるようになったのです。 

6    観せる(魅せる)ギタリスト

チャックは、コンポーザー、ギタリスト、ヴォーカリストとしてもズバ抜けた存在でしたが、さらに彼の存在を人々に強く印象付けたのは、彼のステージにおけるパフォーマンスでした。

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彼は、単にギターを弾きながら歌うだけではなく、リズムに合わせて腰を振り、軽やかにステップを踏みながら演奏したのです。中でも彼の真骨頂ともいえる「ダック・ウォーク」と呼ばれるアヒルのように膝を曲げて歩きながらギターを弾くスタイルは、観客に鮮烈な印象を与えました。

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極め付けは、左脚をピンと真っ直ぐに跳ね上げ、ホップしながら演奏スタイルです。ギタリストなら一度はやってみたい、カッコ良いプレイですね。でも、これは結構難しいです(^_^;)こんな不安定な状態で微妙なフィンガリングやピッキングはできませんよ、普通は。60歳を超えてからのステージですが、この軽やかなステップを観てください!

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彼以来、それまではバックバンドとしてヴォーカルの後ろに控えていたギタリストたちが、ステージの前面に出てパフォーマンスを観せるようになりました。これが彼の計算によるものか、それとも自然に生まれたものかは分かりません。

 

ただ、テレビの普及により音楽がサウンドだけではなく、映像としても楽しめるようになった時代に、「観せる(魅せる)ギタリスト」としての地位を確立したことは、極めて大きな意義を持ちます。ちょうど、脚でピアノを弾いたジェリー・リー・ルイス、あるいは、背中でピアノを弾いたリトル・リチャードのように。

 

ビートルズもルックスやパフォーマンスが重要であることを認識し、モップトップヘア、スタイリッシュなスーツ、そして、ライヴでは頭を激しく振ってシャウトし、女の子たちを熱狂させました。 

 

次回は、ビートルズがカヴァーしたチャック・ベリーの曲や、彼がその他後輩のアーティストたちに与えた影響についてお話します。

(参照文献)City Portal Liverpool, Rock & Roll of Fame

(続く)

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